算数 数学

小数 update 200908111

小数

 小数点を持つことで自然数や整数でしか表すことのできなかった数の世界に実数の広がりを持たせることができるようになります。

 

 また、整数同士のわり算がそれまで整数の商と整数の余りとだけでしか表せなかったのですが、小数を用いること数に表現に豊かさを加えることができるようになります。

 

 小数点を境に左側を整数部、右側を小数部と呼びます。
 整数部は小数点のすぐ左側から左の方向へ、一の位、十の位、・・・と位取りを行います。 小数部は小数点のすぐ右側から右の方に、十分の一の位、百分の一の位、・・・と位取りを行います。
 分数を習う前は小数第一位、小数第二位、・・・と表現するのかもしれませんね。

 

 小数同士の四則演算は、部分的に整数同士の計算式になるように組み直して、まず整数部分を計算してから小数点の位置を確定する要領が分かりやすいのではないかと思います。

 

 <小数の計算>
 小数82.45と、小数9.7について考えてみます。

 

 (加法)
  82.45+9.7 = 82.45+9.70
          = 8245÷100+970÷100
          = (8245+970)÷100   ← 整数同士のたし算
          = 9215÷100
          = 92.15

 

 (減法)
  82.45−9.7 = 82.45−9.70
          = 8245÷100−970÷100
          = (8245−970)÷100   ← 整数同士のひき算
          = 7275÷100
          = 72.75

 

 (乗法)
  82.45×9.7 = 82.34×9.70
          = (8245÷100)×(970÷100)
          = 8245×(970÷100)÷100
          = (8245×970÷100)÷100
          = (8245×970)÷100÷100
          = (8245×970)÷(100×100)
          = 7997650÷10000
          = 799.7650
          = 799.765

 

 (除法)
  82.45÷9.7 = 82.45÷9.70
          = (8245÷100)÷(970÷100)
          = 8245÷100÷(970÷100)
          = 8245÷(970÷100)÷100
          = 8245÷970×100÷100
          = (8245÷970)×100÷100
          = 8245÷970
          = 8.5

 

 小数は液体の量を測った場合の余りの量を表現する際に使い勝手がよいという威力を発揮します。子供の頃から慣れ親しんだ、ジュースとか醤油とかの形の定まらないものに単位を付けて表現するというのは大変な意識革命であったはずです。

 

 そのような具体的な表現から、さらに小数という抽象的な概念へ移るときも、納得するのに相当な苦労をしたに違いありません。

 

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----- ここまで 20090811 -----

 

 

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小数については、「1」より小さく「0」より大きな数と単純に思いこんでいましたが、それでは、「5.23」のように、1より大きい数は小数とは言わないのか、という疑問があります。
答えは明瞭、「小数」です。
0と1の間にある数を「純小数」
1より大きい小数を「帯小数」と言うそうです。
私と同じ誤解をしないように、小数とは
「1より小さい位のある数」と理解するといいようです。
(「算数再入門」(中山理著、中公新書、2008年4月25日発行)、p81)
そのような誤解もあって、当初このサイトの表題は「小数と小数表現」としていました。
小数表現なんて言い方をしなくとも、「小数」の一言で済んだのでした。
そうすると
「5.0」は小数ですが、
「5」は整数と言うのですよね。
----- ここまで 20090117 -----

 

小数点と小数点から右の方に並んでいく数字を理解するのが難しいと思います。
小数点より右側の数字の列は、1より小さく、0より大きい数値を表しているのですが、
そもそも、数字が並んでいることに意味があることの理解が不十分では、小数を理解することも難しいのと思うのです。
「1234567890」と数字が並んでいるとき、
左から、「イチ、ニイ、サン、ヨン、ゴー、ロク、ナナ、ハチ、キュー、ゼロ」と読み上げるひとと、
「拾弐億参千四百五拾六万七千八百九拾」
と言うひとでは、
数字への理解の仕方が異なっていると思うのです。
小数の理解への第一歩は、位取りの理解ではなかろうかと思います。
位取りが理解できていないと、小数の表現の理解にまず苦しむのだと思うのです。
そして、整数の理解には、リンゴとか温泉まんじゅうとか、固形物として具体的にイメージできるものですが、
小数を扱うのに適しているのは水やジュース、醤油、灯油等々自由に形を変えるモノであるため、理解が難しいのかもしれません。
私は小学校の頃、数字が紙切れに書かれているとき、意味もなく並んでいるだけの数字と、位取りを意識した意味ある数字とは、どこで区別をするのだろう、と思っていました。
----- ここまで 20090118 -----

 

数に1対1の対応で名前(数字)を付けます。
  ○ → 1
  ○○ → 2
  ○○○ → 3
  ・・・・
  ○○○○○○○○○ → 9
しかし ○○○○○○○○○○ には新たな名前をつけずに
すでに使われている数字と「0」を使って「10」と表します。
 ○○○○○○○○○○ → 10
この左の「1」の部分を「十の位」と呼び、
「0」の部分を「一の位」と呼びます。
これは、「十個」の塊が1個と、余りがないことを表します。
「11」は、「十個」の塊が1個と、
そして余りが1ということを表します。
「111」は、「百個」の塊が1個と、
「十個」の塊が1個と、

そして余りが1ということを表しています。
「余り」としたのは、
塊としてくくるのは、十個や百個であって、そこまで集まらない数というイメージ、バラで存在しているというイメージです。
----- ここまで 20090123 -----

 

位取りは、「0」を含めた十個の記号であらゆる数を表す方法です。位が上がるたびに新たな名前(数)を作る必要がありません。
「○」が十個集まると「●」と蓋に印のついた箱に入れると約束すると、
  
「○」が10個と、「●」の1個が等しいと言うことができます。
  
次に「●」が10個集まると、「★」と等しいとします。
 
これの繰り返しで、10倍づつに大きい塊を作っていくことができます。
この次々と、大きい塊を作っていくたびに、新しい記号を作っていくのでは、無限に大きな数を書きあらわそうとするとき、手持ちの記号が底をついてしまいます。
1〜9の九つの数字に0を加えた全部で十個の数字で、すべてを書き表そうと、横着な考えを実行したのが位取りの方法なのではないのかと思うのです。人間、根は横着だと思うのです。
 
単純に左の方にゆけばゆくほど、大きな塊を表しているのが位取りのルールなのです。
さて、1より小さく、0より大きな数を表すのが「小数(純小数でした)」ですが、
整数の「一の位」の右側に「.」なる「小数点」を打って、そこから右側に書き表わした数字の列を小数と言うのが習いです。
で、1を均等に10個に千切ったうちのひとつは、小数点を使って

  0.1
と表します。
ところで、まんじゅうなら千切れますが(均等に千切るのは難しそうですが)、鉄アレイとかピアノや箪笥は千切る自信はありません。(鋼の錬金術師なら可能か?)
ふつ〜の人間にとっては、小数を使って表現するのは、液体とか気体の部類ではないのかと思います。
そのとき、何を「1」とするのかをよ〜く理解しておかないと、原油「1」バーレルとサラダオイル「1」リットルと清酒「1」升が皆「1」で等しくなってしまいます。
単純に単位の問題か、と思ってはいけません。
分数では、この「1」を混同して、分数の計算ができなくなってしまうのです。
おそるべし。
0.1をさらに均等に10個に千切ったうちのひとつは、お察しのとおり、
  0.01
です。
さらにこれを均等に10個に千切ると、
  0.001
さらに・・・・と。永遠に続くのでした。
0.001が231個あれば、
0.231

ですが、「零点・弐百・参拾・壱」とは誰も読みません。「零点・に〜・さん・いち」と読みます。
「0.23」と「0.231」があるとき、
左の小数は「零点・弐拾参」と読み、
右は「零点・弐百参拾壱」と読むと、
大きさの差は千分の一程度なのに、まるで10倍もの差があるように聞こえます。
帯小数(ふつうは単に小数と言いますが)だと、さらに
  231.231
は「弐百参拾壱・点・弐百参拾壱」と読むこととなり、整数部分と小数部分との区別がつきにくくなります。
もっとまっとうな理由があるのでは、と思うのですが、
上の二つの理由を自分なりに考えたところで満足しました。
<閑話休題>
  1.1 → いっ・てん・いち
  2.2 → にい・てん・
  3.3 → さん・てん・さん
  4.4 → よん・てん・よん
  5.5 → ごお・てん・

  6.6 → ろく・てん・ろく
  7.7 → なな・てん・なな
  8.8 → はっ・てん・はち
  9.9 → きゅう・てん・きゅう
 10.1 → じっ・てん・いち
 10   → じゅう 
整数でも20は「弐拾」と読むけれど、10を「壱拾」とは読みません。100や1000の場合もそうです。
なのに、10000は「壱萬」と読むのです。
さらに、「110000000」は「壱億いっ千萬」というのです。
あまり気にせず使っていましたが、どのように区分して使っているのか見当がつきません。
日本語の特性なのでしょう。金田一先生、出番ですよ。
----- ここまで 20090214 -----

 

多分、位取りの話しを始めたら、収拾がつかなくなるのでしょう。
人は、自分の都合で「1」という概念をある量に押しつけるのです。でも、それは人間が理解しやすかったというだけで、人間の生まれる前から存在した量にとっては全く関係ないことなのです。
だから、自然界にもとからあったある量は、1の整数倍にはきっちり存在してくれないので、しかたなく人間側が自然に譲歩して、半端な量を表す「小数」という数を考え出さざるを得なかったのでした。
自然数の数え方がたまたま10進数だったように、半端な数の数え方にも10進法を用いました。
「10」という数が「1」の10倍を表すように、10倍したら「1」になるような数を「0.1」、100倍したら「1」になる数を「0.01」としたのでしょう。
小数を表すための特殊な記号「.」を小数点とし、整数の「1」の位の右下にプチっと書き記して、帯集数の整数部分と純小数の部分が明らかになるようにしているのです。
整数の加減乗除の筆算が1の位を揃えて行うように、小数の場合も1の位を揃えてできるのでしょうか。
----- ここまで 20090520 -----

 

小数点の位置を揃えて計算するというのは、難しい。
今のところ掛け算しかできていません。 割り算は、検討もついていません。
なぜ、小数点の位置を揃えて計算しようとしたのでしょうか。
整数同士の掛け算は、だれでもが納得ゆく説明ができているので、この整数の掛け算に小数の掛け算を変換して計算させ、出てきた結果を小数に変換すればいいっていうのが、もともとの発想です。
ところが、子供にとって小数を整数に変換して計算するていうのがどうもしっくりしていないのでは、と思うのです。
ですから、小数点を揃えておいて計算できるということは、小数同士のまま計算してしまうということで、行きと帰りの2回も変換なんてする必要がないから、わかりやすいと思ったのでした。
ところが、計算のやり方が、ややこやしいか、見つからないのが現状です。
----- ここまで 20090621 -----